肝臓とは、肝機能とは。

肝機能の働きは体の肝心要

体に必要な栄養をとり入れ、不要なものを体の外へ出す。消化・吸収・排出に関係する器官というと、口や胃、腸を思い浮かべますが、この仕組みがスムーズに機能するかどうかほ、実は肝臓肝機能にかかっているのです。

消化・吸収されたものを分解・合成して体の材料やエネルギーにするのも、不要なものや有害なものを解毒して排出するのも、すべて肝臓の肝機能の役割です。

肝臓気温が上がり、疲れやすくなる時季は、消化・吸収・排出する力も弱りがち。胃腸をいたわることはもちろん、肝臓のケアも併せて心がけることが大切です。

人間が口にした食べ物は、小腸で栄養素が吸収された後、残りの不要物は大腸で水分が吸収され、便となり排出されます。

この消化・吸収・排出の流れがスムーズに行われるために、重要な働きを担っているのが肝臓です。

肝臓の肝機能の働き

小腸で吸収された栄養素を、体が使いやすい形に分解・合成し、不要な物質や有害な物質を解毒する肝臓は、体内に入ったあらゆるものが運ばれる、いわば人体の「化学工場」のような役割をもっています。

肝心要というように、人体にとって極めて重要な役割を果たしている肝臓ですが、近年、その機能に異常を訴える方が増えています。肝機能の低下というと、お酒を飲まない人には無関係と思いがちですが、アルコールの分解は肝臓の働きのほんの一部です。

肝機能の低下には、飲酒以外にも食生活、生活習慣などの様々な要因が考えられ、現に、最近ではお酒を飲まない人にも脂肪肝や肝炎が増えているといわれています。

肝機能異常は人間ドックを受けている人の、なんと1/4

日本人間ドック学会発表「人間ドックの現況(平成21年度調査)」の人間ドック検査項目別異常者頻度によると、肝機能異常と診断されている人は、なんと約4人に1人います。

肝臓の不調は自覚しにくいものですが、疲れやだるさ、食欲不振、肌の不調などとして徐々に現れ、やがては重大な病気にもつながる危険性が高いものです。

そのため、日頃から肝臓をいたわる食生活や習慣を心がけることこそなにより肝心なのです。