乾燥肌が肌荒れを招く

かけばかくほどかゆくなる。肌荒れを招く乾燥肌のかゆみ

かゆくて、夜眠れない。かゆみが気になって、仕事に集中できない。そんな困ったかゆみは、なぜ起きるのでしょうか?

もっとも多い原因は乾燥肌です。乾燥でお肌のバリア機能が弱くなると、ハウスダストや化学物質などの異物がお肌に侵入します。

肌荒れそれを察知したお肌は、かゆいという信号を脳に送り、かくことで異物を排除しようとします。本来、お肌をかくという行為は、異物を排除するための防衛システムなのです。

ところが、かきすぎは肌バリアを壊し、うるおいを逃がす原因になります。

そして、

●お肌の乾燥が進む異物が侵入しやすくなる

●新たなかゆみを引き起こす

という悪循環が生まれます。この悪循環は皮膚炎などの深刻な肌荒れに発展することもあるので、本当に困りますよね。

乾燥肌による肌荒れ対策

乾燥肌によるかゆみを止めるためには、まず第一に「かかない」こと。次に、自分のお肌がどの状態にあるかを把握して、その段階に応じた処置をしましょう。

乾燥肌グレード1

たまに、かゆみを感じることがある。お肌がカサカサし、粉をふく場合も。

保湿クリームをぬりましょう。カラダが温まることでかゆみを感じたら、冷やした化粧水をぬるなどして、かくのをガマンして。

乾燥肌グレード2

よく、かゆみを感じる。しっしんやひび割れ、赤くなっている部位がある。

薬用効果のある保湿クリームをぬりましょう。かゆみが強くてかくのをがまんできない喝合は、かゆみを止める薬やクリームを利用して。

乾燥肌グレード3

いつも、かゆみを感じる。かき壊して、ただれてしまっている。

皮膚科で診察してもらいましょう。アレルギーや内臓疾患が原因の場合もあります。医師の指導にしたがい、保湿クリーム+薬による治療を続けてください。

乾燥肌が原因で肌荒れやすい部位とは?

肌荒れしやすいのは、皮脂が少ない部位や、お肌が薄くデリケートなエリアです。

目もと、口もと、すねやひじ、指や手のひら、足の裏などです(指や足の裏は、汗腺はあるので汗は出ますが、皮脂腺がないので皮脂の分泌はありません)。

こうした部位はとくに念入りに保湿し、お肌を乾燥トラブルから守ってください。

頭皮も乾燥肌になりやすい

頭皮はお肌の一部です。思った以上に乾燥しやすく、フケやかゆみなどのトラブルを起こしがちです。

熱いお湯はさけ、地肌にやさしいタイプのシャンプーで洗ってください。美容液配合のシャンプーもあります。

ドライヤーの熱にも注意してください。

  • タオルドライをしっかりし、ドライヤーを使う時間を減らす。
  • ドライヤーは頭皮から約20センチメートル離す。
  • 頭皮用のオイルやクリームを使う。

これらの方法で頭皮を乾燥から守ってください。

加齢とともに乾燥肌になりやすくなってくる。

なんだか年々、お肌の乾燥が進んでいくみたい・・・。

乾燥肌はエイジングの悩みのひとつです。原因は、お肌にもともとある皮脂、角質細胞間脂質(セラミド)、NMF(天然保湿因子)などの保湿成分が加齢とともに減少してしまうからです。

遺伝などによる個人差はありますが、ある年齢以上になると、全員が乾燥肌またはその予備軍になってしまうのです。

でも、ガッカリしないでください。乾燥肌の原因の多くは、後天的な影響なのです。今から正しいケアを身につければ、お肌の乾燥を最小限にくい止め、かゆみやトラブルの少ないお肌を手に入れられます。

その証拠に最近は、実年齢より10歳も20歳も若く見える、驚異的な美肌を持った高齢の女性たちがテレビや雑誌に登場しています。心がけひとつで、うるおい肌はキープできるんですね。